うつと生きるブログ

うつを認めてより良くいきるためのブログ

うつ病再燃しました。

こんにちは。

緊急事態宣言の解除が関東で議論されていますね。在宅勤務も3ヶ月になろうとしていますが、うつ病再燃しました。

先週の月曜日ですが、

  • 身体をベッドから起こすことができない、
  • 頭がボーっとしてまるで脳みそがとけてしまったみたい、
  • 感情の制御がきかず、とにかく悲しくて恐くて涙が出る(動物の親子が毛づくろいし合っている動画を見ただけでどうしようもなく泣きじゃくりました)、
  • 音や光、まわりの刺激に異常に敏感になる(何も音楽流さないで!とにかく静けさがほしい。。。)、

というおなじみのうつ病急性期の症状が出ました。

自分の中では割と「え?なんでいま?」という感じだったので、正直原因がわからずあせりました。とりあえず仕事は休みをとり、丸一日、庭で花粉を集めに飛び回る蜂を見ながらすごしてある結論に至りました。

ここ最近、仕事、尋常じゃなく忙しかったんじゃね??

生活に様々な変化がある中で、業務の進め方にも変更や負担増があるわけで、それに順応しながら日々のノルマをこなすのって、尋常じゃなく大変なんじゃないかと。しかも、4月の業務量が通常より多かったので、もうてんやわんやですよね。

  え?そんなこと?

  そんなん自分でわかるでしょ?そんなになる前になんでブレーキきかないの?ストレスたまったとか感じるでしょ?

と、思うでしょうが、ここがうつ病持ちの難しいところ。自分の「いい加減」がわからない、もしくはもう少しできるだろうと思ってしまうので、最悪の状態になるまで対策を打てず燃え尽きる。。。ということになってしまうわけです。

すぐに上司に状態を報告し、仕事の引継ぎを済ませ、とりあえず5月末まではお休みをいただくことにしました。

うつ病のメカニズム

身体を起こせない、感情のコントロールができない、といったうつ病急性期の症状を書きましたが、これってなんで起こるんでしょう?重い風邪(インフルエンザでもいいけど)にかかって、熱が39度くらい出て、寝ているしかできないという経験、誰しも一度はありますよね?風邪ではないので、鼻水やのどの痛みといった症状はありませんが、だるさレベルはそれくらいです。そこに自分でどうにもできない、感情の渦(悲しい、悔しい、恐い、どうして、なんで、いやだ!!)が加わり、さらに頭痛やほかの身体症状を伴う人もいます。

これには、うつ病は、

「ストレスによって扁桃体(感情)が暴走し、脳の機能障害が起こっている

からと説明できます。

この仕組みをだれにでもわかりやすく、科学的に書いている記事をご紹介します。

http://www.utu-skill.net/cause/

記事が言っているのは、

人間が獲得した新しい脳である「理性的な脳」(理性的・論理的考え方ができ、原始的な欲求が暴走しないよう制御してくれる脳の部分)が

動物が共通してもつ「原始的な脳」(快・不快」の判断をする「扁桃体」という部分)

の暴走を止めれない状態になることにより脳の機能障害が起こるが、それがうつ病の実体であるということ。

記事のわかりやすい例では、

動物にとって生命の危機となる「敵」との遭遇とそこから逃げ出し生命を守ること(原始的な脳の役割)と、

「不快・嫌いな上司」の下に去らされることによるストレスを比較している点。

前者の危機は比較的短時間で去るのに対し、後者はその上司のもとで働く限り続くので、慢性的なストレス状態を生じる。そしてその慢性的なストレス状態に順応できずに「扁桃体」が暴走し続けることで、脳のバランスが崩れる、ということです。

 

ポイントは「脳の機能障害」であるということ。「心」や「精神」という言葉は、一語たりとも出てきません。脳科学で説明できるメカニズムによって、うつ病は起こるんです。

私は上記の記事を読んだとき、ものすごく感激し、嬉しかったのを覚えています。「心の病気」とか「心の風邪」なんて呼び方をしてうつ病を紹介している記事にはいつも違和感しかなく、実体と違う、誤解を招くと思っていたからです。

私は心は正常だし、心を病んだなんて恐ろしくわけのわからないものに、500万人とも言われる日本人がなるわけがないだろうと。

脳の機能障害とさらに細かく分析すると、「セロトニン」に代表される神経伝達物質の話が出てくるわけですが、脳の病気だからこそ、お薬が効くし、科学的な方法での診断(血液検査や脳のCT画像)がどんどん研究され臨床の場で導入されてきているのも事実です。

特別視しないで付き合っていく

うつ病のメカニズムをおさらいしたところで、やはり私はこの病気を恐いもの・未知のもの・特別なものとして扱う必要はないのではないかと感じます。

確かに、一度うつ病の急性症状が出てしまうと仕事にならないし、生活もままならないのが実情です。そのせいで苦しんでいる人がたくさんいることは事実です。

でも胃腸が弱くて胃潰瘍になってしまったり、アトピーになってしまったり、アレルギーを持っていたりと、人それぞれからだの弱いところがあり、持病としてそれらと付き合い、社会にも認知されています。うつ病は「脳」の機能に支障が出るために身体への影響が大きくて、リカバリーにもある程度時間を要するものであるけれど、もはやそんな「持病」とも捉えられるものなんだと思います。

治療がうまくいって、症状が出なくてうつ病を克服した、という方の体験記や書籍をこのごろ良く見かけますが、うつ病には「完治」という概念がなく「完解」と呼ばれるように、いつまた再発・再燃するかわからないといわれます。

でも、持病ってそういうものです。自分の傾向把握とコントロールがうまくできれば症状は出ないし、その状態で普通に生活できるのです。よくなったと思ったのにまた症状に襲われるなら(今回の私、みたいに)、それはこの病気との付き合い方を改めて考えてみる必要があるということに過ぎないのだと思います(もちろん、しんどいですが)。

うつ病もちの方や、友人・恋人がうつ病もちの方がもしこれを読んでくれているなら、お伝えしたいです。

まずはうつ病という病気の本質を知って、自分がなってしまったことに対して罪悪感を感じるのをやめませんか、ということ。

うつ病と生きることになるかもしれない、という考えは恐いかもしれないけど、そんな現状をひとまず認めてあげませんか、ということ。

そして、できることを探して、少しずつ自分の生活しやすい環境とペースを整えていきませんか。

少しでもどなたかの心に残ってくれたら、嬉しいです。